ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

星になった金魚

うちで飼っていた金魚の1匹が、今日お星さまになりました。

 

星になったのは長男の金魚で、名前はおチビ。

3年前に夏祭りの金魚すくいでもらってきた金魚です。

 

数日前から少し弱っていて心配していたところ、昨日の夕方には完全に天地が逆になったような状態に。

以前にも2匹の金魚を看取ってきたので、おチビが瀕死の状態なのは一目瞭然でした。

治療をしようにも、恐らく手遅れ。

 

長男は「ごはん食べたくない。お魚食べない」と言って、夕食を食べませんでした。

 

そして今朝、長男は力尽きたおチビを自分の手で庭の隅に埋葬しました。

 

「おチビ、ゆっくり寝てね」

「虹の橋できんちゃんとふじが待ってるから、寂しくないよ」

「今までありがとう」

 

埋葬する間、ずっとおチビに話しかけていた長男。

きんちゃんとふじというのは、以前看取った金魚です。

 

最後にお墓に手を合わせ、

「ぼくも数十年後に行くから、その時まで待っててね」

堪えていた涙がこぼれ落ちました。

私は、そんな長男を見ていたら涙が出そうになりました。

 

亡くなった命は星になって虹の橋を渡る。

そこではもう辛いことも苦しいこともない世界。

幸せに生きたペットは、虹の橋の麓でいつか来る飼い主をずっと待っていてくれる。

だから、また会える。

 

金魚を飼い始めた当時、1年生だった子どもたちに確かそんな話をしました。

きんちゃんとふじが亡くなった時にも。

 

うさぎのこみみがうちに来てから、

「金魚ちゃんたちも可愛がってあげないと可哀想だよ」

と話したことが2回ほどありました。

ふわふわで鼻がヒクヒクしていて、子どもたちにも懐いているこみみは、触れ合うことのできない金魚とは比べ物にならない可愛さがあります。

金魚は人に懐くこともない。

それでも、おチビも大事な家族だったんだなぁと、長男を見ていて思いました。

 

4匹いた金魚が、ついに1匹だけになりました。

おチビと一緒にうちに来たこむぎ。

次男が可愛がっている子です。

 

「今日からこむぎはぼくと長男、2人の子だからね」

埋葬している長男を涙目で見守っていた次男は、そう声をかけていました。

 

こむぎが寂しく泳いでいる水槽を見て「しばらく魚料理は食べたくない」と話していた長男。

その気持ちを尊重しようと思います。

 

たった4センチの小さな命。

触れ合うこともできない家族だったけれど、子どもたちは大事なことをたくさん教えてもらったと思います。