昨日は夫と子供たちにお昼ご飯を用意して、私はひとり美容院に行ってきました。
マスクをしたまま施術してくれるので、20年の付き合いの美容師さんとお話したり、ひたすらボーっとしたり、ゆっくりできました。
夫と子どもたちはマイクラで盛り上がっていたようです。
夫は先日手術をして、まだ思うようには動けないので、ゲームくらいしか子どもたちと一緒にできることがない。
育ち盛りの男の子が、外で遊ばずに引きこもってばかりで良いのかしら・・・。
運動不足、体力不足がずっと気になっています。
【書籍】校則なくした中学校 たったひとつの校長ルール
定期テストも制服も、いじめも不登校もない!笑顔あふれる学び舎はこうしてつくられた
長いタイトルに入っている「不登校もない」という言葉が気になり、図書館で借りてみた本です。
世田谷区立桜丘中学校、メディアでも取り上げられたりしていたので、私も名前は知っていました。
「宿題なし」「クラス担任制は廃止」「中間・期末テストも廃止」という改革をした千代田区立麹町中学校と共に、革新的な教育方針を掲げている学校です。
とにかく、目からウロコがポロポロ落ちました。
公立なのに、こんな中学校があるんだ! という驚きがいっぱいありました。
日本の一斉主義、詰め込み主義的な教育が、今の時代に合っていないことは私もよくわかります。
教育先進国であるフィンランドの話を聞くと、日本の教育制度は時代錯誤と言ってもいいほど遅れているように思います。
でも、私自身もその制度の中で育ってきたわけで、それが当たり前と思っていました。
その当たり前を覆し、理想を現実にしたのが桜丘中学校です。
著者である西郷校長(2020年3月で退職されています)は、
「子どもたちにとって、幸せな3年間を送るためにはどうしたらいいか」ということを考えて、議論に議論を重ねていった結果、校則を廃止するに至った
と書かれています。
もうこれが既に目からウロコで。
中学の校長先生が、ただただ純粋に、その瞬間(3年間)の子どもたちの幸せを考えたというところに感銘を受けました。
この学校に「不登校がない」というのはどういうことなんだろう?
そう思って読み進めると、納得。
この学校にも、教室に入れない、授業を受けられない子は一定数いるようです。
でも、その子たちのために校長室を解放したり、職員室前の廊下に机と椅子を置いて好きなことをできるようにしている。
登校時間も自由なので、遅刻も早退もない。
授業中に辛くなれば、退出しても良い。
先生方も全力でサポートしてくれる。
要するに、世間一般には「不登校傾向」と言われてしまう子たちを、問題としていない。
暗に、「不登校」「不登校傾向」の子を作り出しているのは、それを問題視している学校制度と社会なのだと。
ガツンと来ました。
校則をなくして、
教員が声を荒げたり抑えつける指導をしない、
定期テストで勉強が苦手な子を追い詰めることもない、
というだけでも、子どもの不安要素は減ると思います。
それでも、人間関係が複雑な思春期真っただ中、教室に入れない子はいなくならないのでしょうね。
けれど、それを問題視するから、子どもも親も悩んで、苦しい思いをする。
教室に入れない子にも受け皿がちゃんとあるから「不登校もない」なんですね。
書かれている内容は中学校の改革についてですが、思春期の子を育てるうえで大切なことがたくさん書かれています。
勉強になりました。
桜丘中学校のことを知った長男の反応
私が本を読んでいると、いつでも「それ、どんな本?」と興味を示す長男。
内容をざっくり話してあげると
「え~、いいなぁ。そんな中学ならぼくも行ってみたい」
と話していました。
教育改革が進んで少人数学級が実現したり、複数担任制が取り入れられることはあっても、世間の認識が桜丘中学のように大きく変わる頃には、うちの子たちは義務教育を終えているでしょうね・・・。
地方に住んでいると改革の波が来るのも遅いです。
長男が行ってみたいと思えるような中学が、近くにあったら良かったな。