夏休みの間、子どもたちがそれぞれの「ママ独り占めタイム」を取れるように、少しずつですが時間を作っています。
今日は長男との時間。
「何かしたいことある?」と聞くと、「勉強を見てほしい」と、目を丸くするような答えが返ってきました。
どうやら夏休みの宿題でわからないところを教えてほしかったようです。
それならいつでも見てあげるのに。
えらいね…。
基本的に受身な性格の長男は、こちらから提案しないと楽しいこともあまり思いつかないようです。
勉強の後、一緒にカレーを作ろうと提案すると、嬉しそうに乗ってきました。
11年前の今日の話
うちの双子は10月生まれです。
出産予定日は11月でした。
毎年この時期になると鮮明に思い出します。
11年前の今日、切迫早産で緊急入院した日なんです。
お腹の中の双子はまだ26週。
推定体重は800gあるかどうかというところでした。
双子の妊娠、出産はリスクが高いと言われています。
そのため双子妊娠がわかった時点で、多胎出産の実績が多く、設備が整った総合病院を紹介してもらいました。
いざという時の緊急手術や、赤ちゃんにトラブルがあった場合にNICUで集中治療を受けるためです。
総合病院に移った最初の受診でも、双子妊娠のリスクについて説明されました。
双子妊娠に安定期はない。
お腹の中でできるだけ長く育てたい。
理想は36週、せめて34週まで。
週数が少ないほど、赤ちゃんの命を助けられる確率が低くなる。
多胎妊娠は32週頃から管理入院して出産に備えるが、場合によっては早まることもある。
(10年以上前の話です。具体的な週数などは医師の判断にもよりますし、今は違うかもしれません)
緊急入院した時、お腹は常に張った状態で、子宮口は500円玉大に開いていました。
後から聞かされた話では、看護師さんは「さすがにこれはもたない」と思ったそうです。
入院して即、MFICU(母体胎児集中治療室)の個室に移され、張り止めの点滴を開始。
絶対安静でした。
今があるのは当たり前のことじゃない
それから2ヶ月、お腹に「まだだよ~」と毎日話しかけ、なんとか36週までお腹で育てることができました。
24時間張り止めの点滴をして、毎日お腹に2台のモニターをつけて。
看護師さんからは
「まずは28週を目標にがんばりましょう」
「次は30週を目指しましょう」
「32週、見えてきましたね」
と、たくさん声を掛けてもらい、ひたすら耐える日々。
36週を迎えた時、双子にやっとやっと会えた時の感慨深さは忘れられません。
26週で双子が産まれていたら、もしかしたら2人とも命を落としていたかもしれません。
どちらか一方しか生きられなかったかもしれません。
もし生きられても、身体と脳に重い障害が残る可能性が高かったと思います。
2年前に不登校になり、今も支援級に五月雨登校している子どもたち。
それぞれの特性もあって、面倒臭い性格で、扱いに困ることもしょっちゅうです。
母を辞めたくなることすらあります。
でも、今、子どもたちが健康で笑顔でいられるのは当たり前のことじゃない。
ちゃんとご飯を食べられて、会話ができて、庭を走り回れるのは、なんてありがたいことなんだろう。
無事に産まれていなかったら、今の苦労はなかったけど、この10年間、子どもたちから貰った数えきれないほどの幸せもなかった。
そう思うと、本当に愛しい愛しい命です。
毎年この時期になると、この幸せを噛み締めます。
日々の忙しさや煩わしいことに埋もれて忘れてしまいがちな幸せだけど、失いたくないなと思います。