ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

適応指導教室の「冬野菜を作ろう」に参加しました

昨日は初めて適応指導教室主催のイベントに参加してきました。

 

3年生の時に不登校になった双子。

別室登校を経て、今年度からは支援級に在籍しています。

 

1学期はなんとか1日数時間授業を受けることができていましたが、2学期に入ってからは欠席も多く、ほとんど授業を受けられない状態が続いています。

 

今回のイベントは「冬野菜を作ろう」

次男が行ってみたいと意欲を見せたので、参加を申し込んでみました。

 

開催場所は自宅から車で1時間以上かかる山奥。(市内です)

知らない道を運転するのが好きではない私には、すごく遠かったです…。

市街地ではもう姿を消したセミたちが、山ではまだまだ元気に鳴いていました。

 

楽しい>不安 なら大丈夫

 

初めての環境や、初対面の人が苦手な双子。

緊張と不安が強くなります。

私は内心、いつ「やっぱり行かない」と言い出すかな…と思っていました。

当日になって行くことができなかったら、山道をドライブして、どこか景色のいいところでお弁当を食べて帰ろうと考えていました。

私、期待を裏切られてがっかりしないように、子どもを信じる気持ちが臆病になってしまっています。

 

次男は前日から楽しみにしていたようで、朝もご機嫌でした。

長男は「知らない人、いっぱいいるのかなぁ…」と、少々不安そう。

 

それでも、車の中では3人でクイズを出し合ったり、楽しくおしゃべりをして盛り上がり、予想外なほど順調に現地に到着。

車からもすんなり降りることができて、行き渋りはゼロ。

成長を感じました。

 

長男は私からは離れなかったけれど、不安より好奇心が勝ったのかな。

大根の種まきと、落花生の収穫を楽しむことができました。

「落花生、来年うちでも植えたいな」

 

次男は先生に挨拶したり、説明を聞く間も、ずっと私の手をぎゅーっと握っていました。

緊張が相当強く、全身が超高感度センサー状態。

活動の途中、涙ぐんで一旦場を離れることもありましたが、自分からちゃんと戻ることができました。

落花生の収穫は初めてのことで、楽しかったのだと思います。

最後まで活動に参加することができました。

 

「もう無理」

「もう帰りたい」

と、以前なら早々に言っていたと思います。

そして私は、途中で帰りたくない長男と、1分1秒でも早く帰りたい次男の板挟みになっていたと思います。

でも、その言葉は最後まで出ませんでした♪

 

さて、次回は?

 

来週は別の教室主催の海釣り体験に申し込みをしてあります。

そちらは家から5分。

 

今回の体験を踏まえての次回なので、行けるかどうかは今回の感想にかかっています。

初めてのときは怖いながらもなんとかクリアできても、2回目により怖くなってしまってできないことが、うちの子たちには度々あります。

 

次男「ぼく、釣りの方が楽しみだな」

長男「ぼくも! それに海はホームだしね」

次男「辛くなったらすぐ帰れるから安心」

今回の体験で適応指導教室のイベントの雰囲気がなんとなくわかったうえでの、前向きな発言!

これはいけるかも。

 

ゆっくり、静かに、言葉は少な目で

 

今回、参加人数が少なかったことにも助けられました。

主催の教室に通っているお子さんが3人、うちと同じように申し込んで参加したのは低学年のお子さんが1人だけでした。

大人の方が多い。

翔んでいるトンボの方が人間よりずっと多かったです。

 

どのお子さんもやっぱり初対面は苦手な子ばかりらしく、じろじろ見られることも、距離を縮めてくることもなく。

後で次男は「お友だちができる感じじゃなかったね」と言っていました。

でも、それが自分と同じで、みんながそうだと気楽なんだと感じてくれたようです。

このタイプの子たちがお友だちになるには、時間がたっぷり必要ですね。

 

スタッフの方たちも流石に不登校の子の対応に慣れていて、すごく優しいけど、なんだかさらっとしていました。

過剰に話しかけられることもなく、少ない言葉でちゃんと子どもたちの様子を見てくれている感じ。

話すとき以外は、一定の距離をとってくれているんだな~というのも感じました。

 

適応指導教室の様子を見ていたら、学校の先生って、話しかけすぎなのかも…と、ふと思いました。

登校しても短時間しかいないせいもあるでしょうが、

登校したことを褒めてくれて、

今日はこんなことあったよ~、

明日はこんなことするよ~、ぜひ来て!

と、矢継ぎ早に必要と思われる情報を詰め込んでくれるんですよね。

そして先生の職業柄、声が大きくて早口。

支援級の先生でさえそうです。

 

これって実は過剰なのかも?  

この子たちのペースに合わないのかも?

社会に出ると色んな人がいるけど、人と人の相性ってこういうことが結構大事ではないでしょうか。

ゆっくり、落ち着いた声で、情報は少な目にして安心感を育んでいく方が、合っているのかもしれません。

 

こんな気づきもあり、適応指導教室の雰囲気も感じられて、良い体験ができました。

子どもたちも、やりたいと思ったことができて、少し自信になったかな?