ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

長男の特性を夫にちゃんと理解して欲しい

こんばんは。

 

夏休みに入って、子どもたちはご機嫌に過ごしています。

 

先程までオリンピックの開会式を観ていたのに、ゲーム勢にテレビを取られました。

なんだかんだと波乱の多いオリンピックになったけれど、いくつか観たい競技もある。

テレビで応援しようと思います。

 

長男の困りごと

 

長男は軽度の自閉スペクトラム症と言われています。

また、3年生の時に受けたWISC検査では、ワーキングメモリだけが著しく低いという結果が出ています。

 

こだわりが強い

集団が苦手

他人への興味が薄い

とにかく忘れっぽい

気持ちの切り替えが苦手

時間を逆算して行動するのが苦手

などの困りごとがあります。

脳内が散らかってるな~と思うほど思考が忙しそうなこともあれば、好きなことに過集中するようなこともあり、ADHDの特性も併せ持っているのかもしれません。

 

何より困るのは、長男の困りごとが周囲の人間には非常にわかりにくいことだと思う。

そして私が問題だと思うのは、このわかりづらさ故に、夫さえも長男の本質をよくわかっていないのでは? ということです。

 

eco-hs-o.hatenablog.com

 

夫の認識は正論だけど

 

恐らく夫は

「自閉スペクトラム? HSC(次男の気質)? ふ~ん・・・」

「ワーキングメモリってなんだっけ?」

くらいの感覚です。

 

診断を受けた時や、必要に応じてその時々に、子どもたちの特性や気質の話は夫にも伝えてきました。

児童精神科の先生からの情報、書籍やネットで仕入れた情報なども。

でも、夫は診断名などの名目のことは全く気にしていなくて、覚えているかどうかも怪しいくらいです。

 

「だって、結局ケースバイケースでしょ?」

「本人をよく見て対応するしかないじゃない」

仕事で認知症の高齢者と日々接しているからか、言っていることは正論。

私もその通りだと思うので、診断名に囚われずに子どもたちの困っている部分を理解してサポートすれば良いと思っています。

そこは同じ考え。

 

ただし、長男の表面だけ見ていても、たぶん長男の困りごとはわからない。

 

先日、晩ごはんを食べながらこんな会話がありました。

長男「パパはぼくが朝からタブレットやってると思ってるかもしれないけど、ニュースもちゃんと見てるんだよ」

夫「そうなの? じゃあ、今朝どんなニュースがあったか教えてよ」

長男「え・・・そんなの覚えてないよ」

夫「それで見てるって言っちゃうの? 今朝のことなんだからひとつくらい覚えてるでしょ」

 

いや・・・そこは覚えていなくても仕方ないのよ。

ニュースを見ながら私とそれについて会話したとか、映像の一部を見せて記憶を呼び覚ましでもすれば思い出すかもしれません。

でも、タブレットをいじりながら流し見していたニュースを覚えているだろうと言うのは、長男にとっては酷な話なんです。

 

例えば、四肢に欠損のある人に対して、健常者と同じように動作できるだろうとは言わないですよね。

長男は脳のつくりなのか何なのか、ワーキングメモリ(短期記憶、作業記憶)に関する能力が著しく低いです。

数値で言うと、100人中下から3人に入るくらいと言われています。

目に見えないからわかりづらいだけで、生きていくうえでかなり不自由するだろうと想像できます。

 

一方で、ワーキングメモリ以外の能力は高いです。

特に知覚推理と処理速度に関しては100人中上から3人に入るくらいだそう。

本人も自覚はないけれど、恐らくこの凸の能力で大きな凹の部分をなんとか埋めて生きてきたのだと思う。

だから、さらに周囲からは困りごとが見えづらい。

そして凹を必死に埋めながら生きるのは、とてもエネルギーがいると思います。

 

学校に行っていた頃は、ちょっとマイペースな優等生というタイプだった長男。

でも、それは長男が頑張って頑張って「普通」に合わせていた結果なのだと思います。

 

私は夫にこの辺りのことをちゃんと解って欲しくて。

いずれ長男に特性のことを告げるつもりですが、本人が上手く受け入れられるかどうかは、周囲の人間の理解があってこそ。

まずは長男の着ぐるみの中身まで見てもらえるように、夫にきちんと伝えなければいけないですね。