ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

読書感想文の宿題について思うこと

こんにちは。

 

夜勤に出掛ける夫を玄関の外で見送っていた次男。

手を振りながら大声で「パパ、大好きだよ~!」と叫んでいました。

もう思春期の入口に立っている小6男子、まだまだ幼いです。

 

外では大人しくて必要以上に人目を気にしてしまう敏感さんですが、たまにテンションが高くなると、こんな一面もあるんです。

今日はお友達とオンラインゲームをする約束をしたからハイテンションだったのかなぁ。

 

カウンセリングみたいな小説『お探し物は図書室まで』

 

今日はちょっと、最近読んだ本の感想を。

私はだいたい月に4~5冊くらいのペースで本(ほぼ小説)を読みますが、その中で心にちゃんと残る作品は年に数冊程度。

図書館本を読んで、これは手元に置いておきたい! と思う作品は、1年に1冊あるかどうかです。

 

今回読んだ本は、2021年本屋大賞ノミネート作の『お探し物は図書室まで』

青山美智子さんの作品は、繊細な優しさを感じられて心地良いです。

 

 

今の自分の心理状態にすごくしっくりきた作品でした。

体温が同じ。

声のトーンが同じ。

空気感が同じ。

みたいな感じで。

 

『お探し物は図書室まで』は、一言で表すと、「気づき」を与えてくれるお話です。

人が変わろうと思うのに必要なきっかけは、ほんの些細なこと。

直接的でもなければ、説教臭さもありません。

なんだか、カウンセリングを受けているみたいな感覚になりました。

 

本も映画もドラマも、その時の心理状態によって受け止め方が異なるものです。

生活が充実していて心に余裕がある時と、悩みやストレスで心が疲れている時では、読みたくなる作品が全然違う。

ここ2年ほどの私は、癒し系の優しいお話を好んで読んでいます。

 

ちなみに、本屋大賞を受賞した『52ヘルツのクジラたち』もつい先日読みました。

タイトル、テーマが秀逸だし、一気読みしたくなるストーリー展開。

大賞受賞も頷ける。

でも、読んでいて苦しくなる場面も多くて。

これを読みたいのは今じゃない、というのが率直な感想でした。

 

読書感想文の宿題について思うこと

 

夏休みに読書感想文の宿題に苦戦したというお子さん、多いと思います。

もしかしたら、サポートする親御さんも。

(うちの子の学校は、読書感想文の宿題がありません。あっても多分やらないけど・・・)

 

私は本を読むのも文章を書くのも好きなので、読書感想文を書くのに苦労したことはあまりないのですが、読書感想文の宿題ははっきり言って嫌いです。

だって、感想文を書くことを前提に本を読むなんて、ナンセンスだと思うから。

 

夏休み前になると、読書感想文の書き方のハウツー本がよく売れると聞きます。

よく課題図書と一緒に、書店に山積みにされていますよね。

この光景を見ると、なんともやるせない気持ちになります。

 

課題図書に指定された本たちは、読んでみたらすごく面白くて感動するお話かもしれない。

でも、私は「課題図書にされちゃったんだね・・・可哀想に」と思ってしまう。

読書の楽しみは、本を手に取って「この本読んでみたい」「どんなお話だろう」と期待するところから既に始まっているのに。

その時の心理状態で、読みたいと思う本も違う。

読んだ時の受け止め方も違う。

課題図書としてレッテルを貼られて義務的に読まれる本は、課題図書としてしか読めない気がします。

 

とはいえ、課題図書を読んで読書感想文に一生懸命取り組んだお子さん、親御さんも沢山いらっしゃるはず。

頭が下がります。

きっと私も、我が子が普通に学校に通っていたら、ハウツー本なんかを頼りに感想文の宿題をやっつけていたことでしょう。 

 

作文の宿題を出すなら、好きなこと、興味のあることについて書けばOKでいいのに。

きっと生き生きした文章を書く子が沢山出てくると思います。

大好きなゲームのこと、アニメのこと、ペットのこと、習い事のこと、なんでもいい。

子どもは自分の好きなことなら語れるだろうし、先生はその子のことをより知ることが出来て、Win-Winだと思うのだけど。

実際にそういう取り組みをしている学校も出てきているようですね。

学校の在り方も、どんどんアップデートしていけば良いと思います。