ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

失敗経験をあまりしないで育った次男

こんにちは。

 

昨日は不登校ママ友Yさんとのお茶会に行って来ました。

8月に緊急事態宣言が出て予定が流れてしまったため、会うのは7月以来。

積もる話で、3時間があっという間。

同じ不登校ママだから笑い飛ばせるという話が満載で、いつも元気を貰えます。

 

今日は長男が放課後登校しました。

修学旅行の件で気になっていることを先生とお話してきました。

不安はできるだけ事前に解消しておくのが良いと思います。

 

【書籍】『教室はまちがうところだ』

 

『教室はまちがうところだ』という蒔田晋治さんの詩をご存知ですか?

絵本も販売されています。

学校の道徳の授業で扱われることもあるようですね。

 

私がこの詩に出会ったのは、小学校3年生の時。

当時の担任の先生は、教科書には載っていないことを色々教えてくれる先生でした。

 

双子が小学校に入る時、私の母がこの絵本をプレゼントしてくれました。

小学校に入学して2か月ほど経ったある日、本棚にあったこの本をたまたま選び、双子に読み聞かせしていたんです。

すると、急にポロポロと涙を流し始めた次男。

私も長男もびっくりして「どうしたの?」と聞くと、

 

次男「まちがえてもいいの? 学校でまちがえてもいいの?」

 

入学してから2ヵ月。

学校に慣れてきて、お友達と遊んだ話や、授業のことなども話してくれて、宿題や勉強もがんばっていた次男。

幼稚園の頃から緊張、不安が強く、完璧主義なところがありました。

絵本を見て泣き出すほど、毎日学校で気を張って「まちがえちゃいけない」「失敗しちゃいけない」と自分を追い詰めていたことにショックを受けました。

 

失敗経験をもっとさせてあげたかった

 

子どもが小さいうちに失敗経験を沢山させる方が良い

 

という考え方がありますよね。

親が先回りをして危険やトラブルを回避させるのではなく、小さな失敗なら沢山させてあげる。

それによって失敗を乗り越える力、失敗から学ぶ力、さらには挑戦する力を身につけていく。

成功した時の喜びは、失敗した分だけ大きいと思います。

逆に言えば、失敗経験が少ないと小さなつまずきでへこたれてしまったり、失敗を恐れずに挑戦しようという気概が持てなかったりするそうです。

 

次男は赤ちゃんの時から失敗するのが嫌いでした。

失敗経験の積み重ねが人よりも少ないと思います。

 

子どもが失敗経験をあまりせずに大きくなるには、2通りの理由があると思います。

ひとつは、失敗しないように親が先回りして声掛けすることが多かった場合。

もうひとつは、生まれ持った性格がとても慎重だった場合。

(もしかしたら、失敗するとものすごく叱られて、叱られるのを回避するために失敗を避けるという子もいるかもしれません)

 

双子が小さい頃、私はよく先回りして声掛けしていたと思います。

危険がないように、ケンカにならないように、失敗しないように。

 

双子や三つ子を育てている場合、ほとんどの場面で大人の手が足りません。

核家族でワンオペ育児なんて、本当に猫の手も借りたいくらい。

乳幼児期に好きなようにさせておくのが、命の危険に繋がることさえあります。

家事も育児も、こちらの都合である程度コントロールしない限り身がもちません。

とは言え、もっと失敗をさせてあげれば良かった、自由にさせてあげれば良かったと後悔していることが沢山あります。

できるものならやり直したい。

 

ただ、次男の失敗経験が少ないのは、生まれ持った慎重な性格も大いに関係していると思います。

 

石橋を叩いて叩いて、あげく渡らないというほど慎重な次男。

何かを成し遂げるには、まず一歩踏み出す必要があるけれど、その一歩が出ない。

踏み出さずにじーっと見ているんです、長男を。

 

長男は失敗しても諦めず、挑戦し続けて色々なことを習得してきました。

悔しい思いや痛い思いも多少しながら。

失敗を繰り返して、やがて「できた!!」という感動を味わって大きくなりました。

 

長男を見ている次男に「一緒にやってみよう」と声を掛けても、頑なに拒否。

失敗しても叱られるわけではありません。

でも、目の前で悔しがったり、痛がったりしている長男を見ていた次男が、自分は失敗したくないと思っても無理はない。

 

そのうち長男が「できた!!」と喜び、褒められているのを見ると、悔しくて。

その悔しさと同時に、長男ができたんだから自分もできるはずと安心するのか、ようやく一歩が出るんです。

 

歩き始め、トイトレ、自転車、サッカーのリフティング・・・。

次男は全て長男に少し遅れて、急に出来るようになりました。

自転車なんて、長男のわずか10分後でした。

急に出来るようになって、しかも最初からそれなりに上手、失敗がなかったです。

 

先回りして声掛けをしてきてしまったこと。

本人の生まれ持った慎重さ。

双子に生まれ、常に目の前で失敗が繰り広げられていたこと。

色々な要因が合わさって、次男はあまり失敗経験を積まずに大きくなってしまったと思います。

 

学校が怖い。

人との関わりが怖い。

新しい環境も怖い。

自信が持てないことには挑戦しようとしない。

今の次男はそういう状態です。

 

失敗経験の少なさが、今の状態に繋がっているのではないかと思わずにはいられません。

でも、こうなるべくしてなったのだとも思う。

 

私がやらかす様々な失敗(お皿を割ったとか、学校への欠席連絡を忘れたとか)を見て、次男は「大丈夫、ママだって失敗することあるよ」と、笑ってフォローしてくれます。

人にはそう言えるのにね。

失敗は怖くない。

取り返しのつかない失敗なんて、そうそうない。

間違ったっていいじゃない。

自分でもそう思えれば、小さく1歩踏み出せる気がします。