ゆっくりいこう ~不登校ふたりっ子の足跡~

不登校の双子と生きる母の忘備録

新しい児童精神科の先生とHSCの次男

不登校・登校渋りが始まった2年前から、長男・次男ともに児童精神科に通っています。

以前の先生が退職され、今月から新しい担当医になりました。

 

今回は新しい先生の初診になるため、子どもたちも一緒に受診。

再診より時間も長くなるし、人見知りが激しくてそもそも行きたがらない双子を連れて行くだけで手がかかる。

夫にも休みを合わせてもらって、家族4人で行ってきました。

 

目を合わせない、口を開かない次男

 

まずは初対面の挨拶をして、先に次男から話をすることに。

長男と夫は待合室に出ていてもらいました。

 

先生の斜め前に次男、私はその横に座ったところで、先生が次男に話しかけます。

笑った顔が優しい。

けど、ハキハキした雰囲気で話す先生だなぁ。

 

Dr.   「どこの小学校だっけ?」

次男「・・・」

Dr. 「何年生?」

次男「・・・」

 

俯いて、口をきゅっと結んだままの次男。

もう、この場にいることが辛くて仕方ないという感じ。

 

Dr.  「ここにはどうして来てるの?」

次男「・・・」

Dr.  「最初に来た頃のこと、覚えてる? 話したくない?」

次男「・・・」

 

一層全身を固くして、見えない鎧でも着ているかのよう。

 

その後も先生からいくつかの質問があったけれど、次男が口を開くことはありませんでした。

 

 

Dr. 「いいよ。今日はよく来てくれたね。またお話しよう」

 

その一言で、次男は先生と一度も目を合わせることなく、逃げるように診察室を出て行きました。

 

「過剰適応」

 

次男が診察室を出た後は、先生、私、夫の3人で話をしました。

次男の最近の様子に加え、私たちが彼の「強み」と「弱み」を挙げていくことで、先生が問題点を抽出していきました。

 

以前やったWISC検査の結果も踏まえた所見は、「過剰適応」

 

文字通り、周りの環境に合わせすぎてしまう状態を言うそうです。

生き物は本来自分を守るために周囲に適応しますが、それが行き過ぎて自分を殺す方向へ働くようになった状態。

 

お友達の意見に合わせる。

先生の言うことをしっかりと聞く。

真面目で、一生懸命で、誰にでも優しくする。

大人や学校が求める姿を無意識に演じてしまう。

その結果、自分の気持ちを押し殺し、疲弊しきってしまう。

本来の自分を出せずに苦しむ。

 

前任の先生からは、次男がHSCであることは明らかだと言われていました。

HSC(ひといちばい敏感な子)というのは生まれ持った気質なので、診断名ではありません。

 

要するに、ひといちばい敏感で、人の表情やその場の空気を読みすぎるが故に、過剰適応という状態に陥っているということだそうです。

 

まさに、次男そのものです。

 

 

次に続きます。